今日はイギリス文学のお話し。
遠い(?)むすめ時代に読んだジェーンオースティンの小説『高慢と偏見』
タイトルから受ける第一印象よりも、文章の優しい描写に救われ
長編ながら読み進むことができます。
未知なるイギリスの田舎の風景描写に想像力を膨らませ
深呼吸すると、まるで小鳥のさえずりが聞こえてくるようでした。
舞踏会は、かっこいい男子とおめかしした女子が出会うチャンスの場。
服装の細かな描写や、主人公の表情の微妙な変化を見逃さないように、その辺を何度も繰り返し読む。
そしてジンワリ、私の心がときめいてくる
以来、主人公ダーシーは理想の男性像に
それにしても生涯独身を通したジェーンに、このような恋愛小説がどうして書けたのでしょうか
当時の私には、不思議でならなかったのです
実はこの小説を書いているジェーンが20歳の頃は、自分と相手の家族の為に
愛する人との結婚をあきらめていた、ちょうどそのときだったのです。
ほとんど知られざるこの話を、映画「秘められた恋」で知ることが出来ました。
目からうろこ
そしていつもの癖。何度も何度も、同じフィルムを観てしまう
そうしたら、新たに興味深いシーンが
オースティン家のお茶の場面での事なんです。
ハリーポッターでおなじみのマギースミス扮するレディーグリシャムが
甥の嫁として、ジェーンが欲しいと訪ねた時のことです。
お茶をすすめたオースティン夫人に、レディは『それは‘Green Tea’ですか?』とたずねます。
夫人が『いいえ‘Brown’ですよ』と応えます。
するとレディは‘それでは要りません’ と冷たくお断り。
どうしてお茶について、こんなシーンが挿入されているのでしょうか?
ここで少し、歴史をひもといてみましょう。
この場合の‘Brown’は紅茶のことではなく、福建省武夷産の下級烏龍茶の色のことなんです。
この時代(1795年)には未だ紅茶は誕生してなくて、上流階級は高価な緑茶を嗜んでいました。
安価な下級クラスの烏龍茶から、より発酵を強めて紅茶が誕生した時はその茶葉の色から
‘Black Tea’と呼ばれていました。
その後、19世紀後半から20世紀初頭にかけて中国産の紅茶は世界の万博で
数々の賞を受賞し、イギリス王室や貴族の間では東洋の神秘的な香りがすると
大変な人気になりました。
つまり、下層階級の好んだ‘Brown’は私の口には合わないの、私は‘Green Tea’階級なのよ。
という、現代では考えられない痛烈な特権意識のあらわれなのですね。
まだ、ご覧になってないかたには、なんのお話しかわからないと思います。
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(病気克服中のSさんからの情報で、このサイトを知りました)
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